2005-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「当事者」とは誰か?

貴戸理恵のいう「当事者」は元・不登校が含まれている。貴戸理恵本人も経験者なので当然彼女も含まれてる。 このはてなダイアリーでは元ひきこもり(経験者)は当事者でないことになってる*1。自分は普通に外に出られる。外に出られるようになったのに自分はひ…

貴戸理恵『不登校は終わらない』について その1

『不登校は終わらない―「選択」の物語から“当事者”の語りへ』 作者: 貴戸理恵 出版社/メーカー: 新曜社 発売日: 2004/11 メディア: 単行本 朝日新聞の書評にも紹介された*1貴戸理恵『不登校は終わらない―「選択」の物語から“当事者”の語りへ』についてエント…

比較してみました

ここ数日id:SUISEIさんがひきこもりについてのエントリーをされてるようだ。id:SUISEI:20050130で書かれていることについて自分と比較してみた。(質問項目は同じで回答自分の回答) ひきこもり前と脱出後では同じような人間か? これは同じ回答。違う人間だ…

ダイアローグとモノローグ

これは決して皮肉ではなく、ごく素朴な感想なのですが、皆さん本当に「議論」や「論争」をせずにはおれない状況なのだな、と。 id:cafe_noir:20050125 id:cafe_noirさんの言われるように「議論」は多い。特にはてなダイアリーには多い気がする。 自分がはて…

自由で不自由な社会で生きていくためには

自殺学は貧困*1によって自殺は生まれないという。 では、経済的な要因は無視できるか? もちろんそういうわけではない。日本の年間の自殺者は1998年に激増し、それ以後3万人を越え続けている。参考リンク:自殺死亡の年次推移。 1998年に自殺者が激増した理…

「スティグマ」と「ひきこもり」

「ひきこもり」の人というのは他者から見て一瞬で分かるというものではない。肉体的な問題ではなく精神的な問題だ。だから注意深く探さないと「ひきこもり」であるということは分からない。いや、注意深く探しても分からないかもしれない。 だから「ひきこも…

アーヴィング・ゴフマン

社会科学で使われる「スティグマ」という用語はアーヴィング・ゴフマンによって広められものだ。ゴフマンの「スティグマ」は一般の言葉としての「スティグマ」とはやや異なっている。ゴフマンはスティグマを次のように定義する。 それはわれわれの注意を惹き…

スティグマとは何か?

「スティグマ」という言葉は学術用語ではなく日常的に使われる言葉だ。もともとは奴隷や犯罪人になどに押されていた「烙印」のことであったが、カトリック教会では、十字架上で死んだキリストの五つの傷と同じものが聖人にあらわれるということから「聖痕」…

スティグマとは

id:cafe_noir:20041229でコメントした後、放ったらかしにしていた「スティグマ」についてエントリ。 「スティグマ」という用語を「ひきこもり」に持ち込むことは生産的ではないが、ひきこもり後には生産的であるかもしれない。「スティグマ」については大村…

知能検査のスコアと自殺率

id:hotsumaさんところにBMJ(British Medical Journal)へのリンクが貼ってあったので読んでみた。全部読んでないがきっと一番興味深いのはのこれのような気がする。 Low intelligence test scores in 18 year old men and risk of suicide: cohort study auth…

生活満足度

SSM(「社会階層と社会移動」全国調査)2005の予備調査として実施されたSSM2003*1のデータを使う機会があったのでついでに生活満足度について調べてみた。そんなことをしたのは昨日こんなエントリを読んだから。 僕はひきこもり問題よりも、こう…

メディア情報 『NNNドキュメント 急増!ネット依存の恐怖 』

日本テレビ系列で放映されているNNNドキュメント。今回は「ネット依存」を取り上げる。『ゲーム脳の恐怖 (生活人新書)』で有名になった森昭雄氏も登場するとのこと。参考リンク: NNNドキュメント

メディア情報 『ミューズの楽譜』

午後10時54分からテレビ東京系列で放送されている『ミューズの楽譜』。1月23日 (日)放映分で音楽家の城之内ミサさんがひきこもり体験を語るようだ。 この日は1月23日放送分の収録で、ゲストは音楽家の城之内ミサ。高校時代にひきこもりだった体験…

脱出の切っ掛けについて

自分自身は特別の脱出の切っ掛けとなる出来事はない。強いて言うなら「予備校に通い始める」ということが切っ掛けになるか。 ともあれ、SUISEIさんの「自分とは全く違う境遇の誰かに会って、自分の体験枠組みを変えるということに効果がある場合もあるのでは…

支援団体について

支援団体の方や斎藤環などは「支援なしにひきこもりからの脱出は難しい」と言っている*1。支援関係の方からは自力脱出は無理だということを聞く。 SUISEIさんのコメント欄にも書いたように自分自身は自力脱出をしている。また、ひきこもり関係とは全く関係な…

大学について

SUISEIさんのエントリを読んでみて、樋口明彦氏*1と話したときに、樋口氏が「大学というのは問題なんじゃないか」と言っていたのを思い出した。 このブログでも大学生については溝上慎一の著書に頼る形で何度かエントリをしている(id:about-h:20050105やid:a…

SUISEIさんのエントリーを読んで思ったこと

昨日、『コンドームから航空会社まで語りたい―多面的Blog 』のid:SUISEIさんにひきこもりから脱出できた理由を質問しました。その答えを早速エントリしていただいたようです。ありがとうございますm(_ _)m ひきこもり&脱出体験 読んで思ったことを3つほど書…

参加者からの質問(1) 単身生活がダメな理由は何か? 斎藤氏へ

斎藤氏の講演の中に「ひきこもりの当事者を単身で生活させてはならない」というものがあったが、それはなぜか?という質問。 親の動機としては、ひきこもりにこれ以上関わりたくないというものや強制的に出せばひきこもりをやめて外に出て行くのではないか、…

参加者からの質問(1) 第四空間の利用について 宮台氏へ

質問者は「電車男」の話をあげ、宮台氏の言う「第四空間」のようなものをむしろこれからは活用していくべきなのではないか?という質問。 宮台氏は2ちゃんねるを見て2度泣いたことがあるらしい。殺伐とした空間だと認識されている2ちゃんねるであるとか、…

牟田武生氏から宮台真司氏への質問

社会のグランドデザインはどうあるべきか?という質問であった*1。 家族がいっそう希薄化していく中で家族の復権を言ってみても仕方ない。加えて日本の特殊事情もある。日本は血筋ではなく家筋で家族を構成させている。つまり血のつながりよりも家の家督相続…

斎藤環氏から水野俊平氏への質問

斎藤氏は韓国に言ったときに5人ほど連れだってPCバンに行く姿を目撃した。このことについて水野氏へ質問がなされた。 水野氏は韓国の文化の特性について述べた。例えば食事をするときでも連れだって行かなければならない。一人で食事をするということはまず…

宮台真司氏からキム・ヒョンス氏への質問

宮台氏からキム氏へ韓国の家族的規範はどういうものか?という質問がなされた。 韓国では90年代後半から離婚率が急激に上昇し、出産率も激減。家族の危機が叫ばれてるようだ。現在の韓国の家族は「親密さ」のみで動いているようなもの。この親密さが欠ける…

日韓ひきこもり会議 − フリートーキング

第3回日韓ひきこもり会議 3日目 インターネット中毒とひきこもりに関するシンポジウム 開田自治会館(長岡京市)1月10日(祝)13:30〜17:00第3回日韓ひきこもり会議のログは今日のエントリで最後です。

斎藤環 

ひきこもりは誰にでもなる可能性がある。従って、なぜなるのか?というよりもなぜ抜け出せないか?を問うべき。原因の追及は実を結ぶことは少ない。斎藤氏はコミュニケーションという言葉は嫌い*1だそうだが、このコミュニケーションを重視しなければならな…

日韓ひきこもり会議 − 斎藤環

第3回日韓ひきこもり会議 3日目 インターネット中毒とひきこもりに関するシンポジウム 開田自治会館(長岡京市)1月10日(祝)13:30〜17:00 フリートーキングの時間の前に斎藤環氏が「ひきこもり」について基礎的な事柄を講演。何度も本に書いて、何度も話…

宮台真司「儒教文化圏である日韓の若者の相違と今後の課題」

まず自己紹介から*1。92年の中学生日記で、不登校で布団から出ようとしない子供を先生と親が布団ごと丸めて学校まで持っていったということが美談として語られていたというエピソードが紹介された*2。92年の段階だとこのような強制的な介入が美談であっ…

日韓ひきこもり会議 − 宮台真司

第3回日韓ひきこもり会議 3日目 インターネット中毒とひきこもりに関するシンポジウム 開田自治会館(長岡京市)1月10日(祝)13:30〜17:00

水野俊平「日本人から見た韓国の若者事情」

水野俊平(みずの しゅんぺい) 1968年北海道生まれ。天理大学朝鮮学科卒業。大韓民国・全南大学校大学院博士課程修了。現在、同大学日本語講師。光州に住む。テレビ(KBS)人気番組「いい国運動本部」にコメンテーターとしてレギュラー出演中。韓国の反日小…

日韓ひきこもり会議 − 水野俊平

第3回日韓ひきこもり会議 3日目 インターネット中毒とひきこもりに関するシンポジウム 開田自治会館(長岡京市)1月10日(祝)13:30〜17:00

キム・ヒョンス「韓国日本の若者のインターネット事情」

キム・ヒョンス(Kim hyeoun Su) 1966年2月18日生まれ。 学歴・経歴:中央大学医学大学卒業 韓国保健社会研究員 公衆保健医者 教育開発チーム 亜洲大学病院精神科修了及び精神科専門医取得 サランイ コッピヌン マウル(愛があふれる町)精神科医院共同院長…